8.縫製・アイロンについて


ニット生地は伸びやすいため、縫い方やアイロンのかけ方に注意が必要です。ニットソーイングに慣れるまでは以下を意識しましょう。

8-1. 縫製の基本

  • 生地を縫い合わせる場合は、出来上がり線同士を合わせて縫います。(特にカーブ部分は、布端を揃えると長さが合わない場合があります)
  • 生地がずれないように、縫う箇所をまち針でとめておきます。表から縫う場合は表からまち針を打ちます。(針を刺せない生地にはクリップを使います)
  • 犬服は小さいパーツが多いので、カーブ部分などは、出来上がり線のそばに「しつけ縫い」をしてからミシンで縫うことをおすすめします。
  • 縫い代1cmで縫いにくい場合は、型紙の「出来上がり線」を生地の裏に書き写し、その上を縫います。
  • 縫い始めと縫い終わりは「返し縫い」をします。
  • レシピに「コバステッチ」と書いてあるところは、縫い線や布端から1~2mm程度のところを縫います。
  • 犬服の場合の身頃の縫い代(肩、脇)は前身頃側に倒します。(後身頃側に倒すと被毛がひっかかりやすくなります)
  • 縫い代をアイロンで割るときは、縫った線で折るように縫い代をしっかり開いてアイロンで押さえます。
  • 家庭用ミシンで端の始末をするときは、直線縫いのそばにジグザグミシンをかけ、余分な縫い代を切り落とします。

8-2. きれいに縫うコツ

  • 縫い始める前に「試し縫い」をし、針・糸の太さや糸調子が合っているかどうか確認しましょう。針の太さが合っていないと生地に穴が開くことがあります。
  • 滑りが悪い生地の場合は、摩擦の少ない「テフロン押さえ」を使うとスムーズに縫えます。
  • ミシンの流れに逆らわず、手は添える程度にして、生地を押したり、引っ張ったりせずに縫い進めます。
  • 厚みのある生地などの場合は、アイロンで縫い目を落ち着かせます。

8-3. ニット地を縫うときの注意点

  • 生地が伸びたときに縫った糸が切れないように、糸調子は上下ともに「ゆるめ」にします。
  • 伸びやすい生地の場合は、ミシンの押さえの圧を弱めに設定すると、多少の伸び防止になります。
  • 生地が伸びてしまった場合は、スチームアイロンをかけると、ある程度戻ります。

8-4. アイロンをかけるときの注意点

  • 生地によってはアイロンで風合いが損なわれる場合があるため、あらかじめ「試しアイロン」をかけて、どのくらいの温度まで大丈夫か、そもそもアイロンをかけられる生地なのか、確認しておきましょう。
  • 生地が伸びないように、アイロンは上から押さえるようにかけます。
  • アイロンを横に滑らせないように注意しましょう。
  • 型を付けるときは、上から5秒ほど押さえるか、スチームをかけると型が付きやすくなります。